審判デビュー

初めての国選かつ少年事件の審判がありました。
私が修習中に見た少年審判は、付添人は審判前はやることが多くて忙しいけど、審判のときは、「意見書に記載した通りです。」と一言言うか、少し補充的に質問するくらい、基本的に黙って見ているというイメージ。
で、今回少年事件を担当して、遠い遠い鑑別所に何度も面会に行き、記録の閲覧・謄写して、家庭訪問、被害弁償、環境調整、調査官面会、裁判官面会などをやって、意見書書けば仕事はほとんど終わり、審判は高みの見物くらいの気持ちでいたのに・・・。


調査官面会やったときに、調査官と私の意見や問題意識が全く同じだったので、裁判官面会はしてもしなくてもいいのかなと思っていたら、裁判官から会いたいと連絡があり、面会したところ、「非行事実の認否の後、付添人から被告人質問のような形で質問してください。その後私が補充します。時間も内容もお任せしますから好きにやってください。」と審判2日前に裁判官からの突然の無茶振り。
うおお、被告人質問もやったことないよ。
審判前日の夜、少年の言葉を引き出す質問事項を練る破目に(T_T)


今日少年審判で初めての尋問デビューという珍しいデビューを飾りました。
私の質問は、今回の事件についての反省をメインに20分ほどで終わり、その後、裁判官から前歴を含む深層心理に立ち入る深い補充質問がありました。調査官の質問も深かった。
家栽の人』が大好きという裁判官だけあって、本当に『家栽の人』っぽい進行でした。
自分の質問の薄っぺらさを実感し、なんだか裁判官から少年と一緒に付添人の指導・監督を受けているような気分になる・・・。
でも、この裁判官の審判すごく勉強になったので、また一緒に仕事してみたいと思ったけど、残念ながら今月末で異動される・・・。


結果は在宅試験観察。何とか少年院送りは免れました。
半年間、時々会って指導して、半年後にまた審判か。初めての国選は長い付き合いになりました。