接見

私選で受けた刑事事件の接見に、毎日事務所の弁護士の誰かが行くようにしています。
弁護士はみんな車を持っているけど、ボスは免許を持っていない。常に移動はタクシー。このくらい歩きましょうよというところでもタクシー。


そんなボスに「今日接見に行くから乗せていけ」と言われた。サー!イエスサー!
ボス、私がペーパードライバーだからか(ボス、助手席は死にやすいとよく言っている)、咳が出るのでマスクしてたからか、助手席ではなく後部座席に座る。「へい、お客さん、どちらまで?」気分は完全にタクシードライバーである。
うぎゃー!!ボス、車の中でせんべい食べてる!!ほら!こぼれてる!!こぼれてる!!新車!!新車!!Σ(゚Д゚|||)

警察署の留置係で接見の申込用紙を記入。ボス「俺の分も書いて」。私はボスの手である。
接見時間は1時間くらい。ずっとボスがしゃべり、私は横で傾聴。ボスは全くメモを取らないので、他の弁護士との情報共有化のため、ひたすらメモる。私はボスの手…。


接見終わって帰りはもう20時ごろ。
ボス「このまま家まで乗せてってくれ」。ボスのためならエーンヤコラ。
人間は考える葦である。私はボスの足である…。