5月2日(高千穂峰、霧島縦走)

今日は山の日である。
5時に起きて、高千穂河原へ向かい、5時45分から高千穂峰登山開始。
早朝登山は暑くないし、展望もいいし、人が少なくて気持ちがいい。
途中から一緒に登ったおじさんは、もうすぐ70歳の地元の人で、月に2回霧島に登りに来ているらしい。
おじさんから「この後バイクでどこか行くの?」と聞かれ、「バイク置いたままバスでえびの高原に戻って、霧島縦走してきます。」と言うとあきれられた。
「お昼御飯とか持ってるの?」
「インスタントのうどんを作って食べるつもりです。」
哀れに思ったのか、おにぎりとエアロをくれた。わーい♪
私、弁護士になってもこんなことやってる気がする…(^_^;)

御鉢火口。

逆鉾。山頂に祭られている。この山に天照大神の孫であるニニギノミコトが降臨したときに鉾を峰に突き付けたらしい。
坂本竜馬が抜いてバカにしてた奴だな。

高千穂峰山頂から見る霧島連山韓国岳もくっきり見える。この展望の稜線を気軽に歩けるのが霧島のいいところ。


下山後、高千穂河原にバイクを置いたまま、バスでえびの高原へ移動。次はえびの高原から高千穂河原まで霧島連山の縦走である。
バスに乗る前、カッパを持っていくかどうするか悩む。荷物は1つでも減らしたい。
「カッパなんか持って行くから雨が降るんですよ。」と言っていた大学の後輩を思い出し、こんなに晴れてるんやから荷物になるだけやと持っていかないことにする。
バスは通勤ラッシュ並みの混雑。GWらしさを実感。
山道を30分ほど揺られてえびの高原に着くと、信じられないことにガスっている。
韓国の山頂には厚い雲がかかっていて、ちょっと待ったくらいではどきそうにない。
萎える。しばらく売店をうろついたりして様子を見る。一向に晴れない。
もう池の周り散策コースとかでお茶を濁して、昼ごろのバスで高千穂河原に戻るかと思うが、雲の中の山頂目指し、次々と登山道を上っていく人たちを見て、そんなことではいけないと思い直す。


10時頃、霧島縦走改め「バイクをたずねて三千里」の旅へ出発。
足取りが重い。
5合目まで来た時、雨が降り出す。カッパはない。
帰りたくなる。このまま雨の中縦走するか、5合目からえびの高原に引き返すか進退両難の地位に陥る。
しかし私を待っているバイクのことを思い、ちゃんと歩いて迎えに行くよと、山頂を目指す。
11時半韓国山頂に到着。雨はやんだが何も見えない。4時間前に高千穂峰の山頂から、韓国山頂を見たのが嘘のようだ。韓国岳は韓国まで見えるということでその名前がついたそうな。ふーん(T_T)
風が強くてとにかく寒い。上は冬山用の防水・防風ジャケットなので大丈夫だが、下はカッパがないのでずぶ濡れである。カッパのズボンだけ持ってくればよかった…。そういえばカッパレスを主張していた後輩は、いつも雨に濡れて寒そうにしていたではないか。
韓国山頂でインスタントのうどんを作って食べる予定だったが、じっとお湯が沸くのを待ってられるかと、おじさんからもらったおにぎりを食べて空腹を満たし歩きだす。手作りおにぎりの優しさが心にしみる。ここで火器、ガス缶、コッヘル、うどん用の水が無駄な重量化になる。
これで韓国は2戦2敗だ。相性が悪い。


韓国の登山道は人が多くて歩きにくかったが、縦走路に入ると不安になるくらい人に会わなくなる。どうやら縦走する人は少数派のようだ。
韓国ピストンの登山客の装備は怪しいのが多いが、たまに会う縦走している人は、みなしっかりした装備をしている。
雨上がりの山道をずるずる滑りながら、獅子戸岳近辺まで来ると雲が晴れて展望も開けてきたが、韓国は雲に隠れたまま、最後まで姿を現すことはなかった。
歩くスピードがだいたい同じだったので、途中から佐世保から来たというお兄さんと一緒に歩く。

新燃岳火口。

新燃岳から見る中岳と高千穂峰
15時半高千穂河原到着。お兄さんがソフトクリームをおごってくれる。わーい♪
私、弁護士になっても(以下略)。


下山後、新湯温泉に入って疲れを取り、またえびの高原キャンプ場に泊まる。
晩御飯はレトルトカレー。コッヘルで米を炊くなんて何年ぶりだろう。


<おまけ>

ノカイドウの花。世界で霧島にしか咲かない珍しい花。リンゴに似てる。
開花は5月上旬の10日間くらいで、なかなかお目にかかれない花だそうな。
天然記念物なので、鹿に食べられないよう、柵で覆われています。